だむろっしゅの文化活動部ログ

アート、映画、旅行などなど。文化部的な活動記です。

【ロシア映画×ディズニー!?】ジョージア映画『葡萄畑に帰ろう』の感想

岩波ホールで上映中のジョージア映画『葡萄畑に帰ろう』を観てきました。

 

正直、「ジョージアってどこ?楽しめるかな?」って気持ちで劇場へ行ったのですが、ロシア映画っぽいシニカルさにディズニーのコミカルさを足したような面白い映画でした。

 

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 そもそもジョージアって?

ジョージアと聞いても、「アメリカの州のこと?」って思っちゃいますよね、でも違うんです。国の名前なんですよ。栃ノ心関の出身地として耳にしたことがあるかもしれませんね。

 

ジョージア西アジア、場合により東ヨーロッパに分類される国で、1991年にロシアから独立しました。

国の西部は黒海に面している一方、ロシアと接する北部には標高5,000m級の山岳地帯という自然に恵まれた国であることが特徴です。

葡萄の産地でもあり、ワインが有名で、世界最古のワイン発祥の地でもあるのですよ。

 

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ジョージアワインは陶器のボトルに入っているという特徴があります。

 『葡萄畑に帰ろう』は、このような国で製作されました。ロシア時代のダークな雰囲気を残しつつも、ワインの産地を舞台に繰り広げられるユーモラスな映画です。

 

どんな映画なの?

タイトル:『葡萄畑に帰ろう』

(原題: The Chair)

制作:2017年(ジョージア

監督:エルダル・シェンゲラヤ

 

簡単なあらすじ

「難民追い出し省」の大臣として権力のイスに座る男 ギオルギが物語の主人公。彼は妻を早くに亡くしたものの、息子と義姉と一緒に豪華な家で暮らしていた。

しかしある日大臣をクビになってしまい、更には追い討ちをかけるように不正文書が明るみに。一度狂った歯車は止まらず、次から次へと災難に見舞われていくギオルギだったが、葡萄畑を営む故郷の母を訪れたことをきっかけに、彼の中で変化がおこり…。

 

おすすめポイント

 あらすじだけ見ると堅苦しそうな映画ですよね?

でも実際は全然違うんです。コミカルな映画なのです!

 

この映画のキーとなるのは「権力のイス」。ギオルギが購入した豪華なイスが権力の象徴として出てくるのですが、劇中で突然動き、喋り狂言回しの役割を担っているのです。

 

このイス君の動きがなんとまぁコミカルなこと!

空を飛ぶし、車と同じスピードで走り回るし、別の家具たちと一緒に踊ったりもします。美女と野獣のワンシーンみたいでした笑

物語は現実世界なのですが、イス君のシーンだけは突然ディズニーさながらのファンタジーになります。でも登場人物たちは、それについては特に触れないという不気味さがソ連時代の名残を感じさせます。

 

ジョージアの政治の不条理さという重いテーマを、ユーモラスに描くことで絶妙なバランスを取っている作品でした。それでいてジョージア人の魂である葡萄畑にまで話をつなげるシェンゲラヤ監督の手腕に、本当に驚かされますよ。

 

まとめ

ロシア系の映画は重苦しくて苦手だなという印象を持つこともありますが、この映画はまったくそれを感じさせず、どんどん物語に引き込まれていってしまいました。

 

ジョージアという国をほとんど知らなかったのですが、この映画を観た後はすっかりジョージアのファンになってしまいました。

映画などの作品を通して知らない国のことを知れるのも、文化活動の魅力だなと思います。

 

さぁ、ジョージア世界に飛び込んでみませんか?